案件面談で聞かれること。準備すべき5つと、避けたほうがよい受け答え
案件の面談は、転職の面接とは性質が異なります。合否を決める場というより、双方が「一緒に進められるか」を確認する場です。ただし発注側が参画の可否を判断する場でもあり、短時間で判断されるぶん、回答の具体性が問われます。この記事では、実際に聞かれる質問とその意図、準備しておくべきこと、避けたほうがよい受け答えを整理します。
面接ではなく面談である
案件の面談は、参画の可否を双方で確認するすり合わせの場とされます。採用面接とは性質が異なります。
ただし、発注側が判断する場であることに変わりはありません。短時間で判断されるぶん、回答の密度と具体性が求められます。
この性質の違いは、準備の仕方に影響します。「自分を良く見せる」ことより、「自分に何ができて、何ができないか」を正確に伝えるほうが結果につながります。できないことを引き受けても、参画後に困るのは双方です。
よく聞かれる質問と、その意図
「経歴を簡単に説明してください」
意図は、案件との重なりを測ることです。全部を時系列で話す必要はありません。今回の案件に関係する経験を中心に、3分程度でまとめるのが実務的です。事前に「この案件ならこの経験を軸に話す」と決めておきます。
「直近のプロジェクトで、どの工程を担当しましたか」
担当工程の確認です。要件定義から入ったのか、設計以降か、製造・テストのみか。ここは正確に答える必要があります。 曖昧にすると、参画後に期待とのずれが出ます。
「その判断は、なぜそうしたのですか」
作業をこなしただけか、考えて決めたかを見ています。この質問への答えが、経験の深さを最も表します。 「そう決まっていたので」ではなく、「こういう理由でこう判断した」と言えるかどうかです。
「使ったことのある技術を教えてください」
ここで大切なのは、触った程度と業務で使ったを区別して伝えることです。「少し触った程度です」と正直に言っても、印象は悪くなりません。むしろ後から食い違うほうが問題になります。
「チームでの進め方はどうでしたか」
一人で完結する案件は多くありません。レビューの受け方、認識のすり合わせ方、問題が起きたときの動き方。技術力と同じくらい見られている部分です。
「稼働はどのくらい可能ですか」「希望単価は」
条件の確認です。この2つについては、次の章で扱います。
準備すべき5つ
- 案件との重なりを整理する/募集内容を読み、自分の経験のどこが該当するかを3点ほど挙げておく
- 担当工程を明確にする/どこからどこまでを担ったか。人に説明できる形にしておく
- 判断の理由を思い出す/技術選定、設計方針、優先順位。「なぜそうしたか」を言葉にしておく
- できないことを決めておく/未経験の領域、対応できない稼働条件。曖昧にしない
- 希望条件に根拠を持つ/単価と稼働。数字だけでなく理由を添えられるようにする
希望単価については、あいまいにぼかすより、根拠とともに明確に伝えるほうが信頼されるとされています。「月○万円を希望します。直近では△△の工程を担当しており、この水準が妥当だと考えています」という形です。
柔軟性を添えるのも効果があります。「週4日を希望しますが、繁忙期は週5も対応可能です」といった伝え方です。
なお、単価の交渉自体はエージェント経由であれば任せることもできます。 言い出しにくい希望条件は、事前に担当者へ伝えておくという方法があります。
避けたほうがよい受け答え
できることを大きく言う。 参画後に必ず露見します。信頼を失うだけでなく、自分が苦しくなります。
「何でもやります」と答える。 意欲の表明のつもりでも、受け手には「何が得意か分からない」と伝わります。できることを絞って言うほうが、専門性が伝わります。
前の現場の批判をする。 事実であっても、聞く側は「この人はうちのことも同じように言うのだろう」と受け取ります。課題は事実として述べ、評価は加えないほうが安全です。
質問がないと答える。 関心がないと受け取られます。次の章のとおり、いくつか用意しておきます。
条件の話を避ける。 遠慮して曖昧にすると、参画後にすれ違います。条件のすり合わせは、面談の目的のひとつです。
こちらから聞くこと
面談は双方が判断する場です。こちらからも確認すべきことがあります。
- 担当範囲/どこまでが自分の仕事か。どこからが他の人か
- チームの体制/何人で、どういう役割分担か。誰に相談すればよいか
- 進め方/会議の頻度、報告の形、意思決定は誰がするか
- 現在の状況/プロジェクトはどの段階か。困っていることは何か
- 期待していること/自分に最も期待されているのは何か
とくに最後の質問は有効です。相手が本当に困っていることが分かり、参画後の動き方も定まります。
終わったあとに
面談が終わったら、聞かれたことと答えたことを短くメモしておくことをおすすめします。
理由は2つあります。ひとつは、参画が決まったときに認識のずれを防げること。もうひとつは、次の面談で使えることです。同じ質問は繰り返し出るため、一度整理しておけば以降が楽になります。
答えに詰まった質問があれば、それが準備の足りない部分です。次までに言葉にしておけば、確実に良くなります。
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