80億円を要求されて「応じない」と決める。二重脅迫への対応は、何を比べて決まるのか
ランサムウェアの
公表されている事実
GMO
- 10月21日/サービス停止と
第1報。 同日、 脅迫メールを 受信。 要求額は 約80億円 - 10月22日/警察に
相談 - 10月24日/能動的
サイバー 防御の 適用を 政府関係 機関に 要請 - 攻撃者の
予告期限 /10月 27日 12:00に 顧客情報の 公開と ランサムウェア攻撃
攻撃者が
これに
攻撃者の
二重脅迫では「復旧」が交渉材料にならない
古典的な
二重脅迫
- 買える
もの /復号鍵(復旧の 時間短縮)、 公開しないと いう 約束 - 買えない
もの /持ち出されたデータの 消去の 証明、 別の 攻撃者へ 転売されない こと、 再度 要求されない こと - 増える
もの /次に狙われる 確率。 支払い 実績は 攻撃側の 評価情報に なる
GMOの
何と何を比べているのか
実務で
- 停止期間の
コスト 。サービスが 止まっている 間の 売上と、 顧客が 離れる分。 復号鍵で 短縮できるのは ここだけ - 復旧の
確実性 。バックアップが 無事か、 どの 時点まで 戻せるか、 戻した 構成に 同じ穴が 残っていないか - 公開された
場合の 。損害 何が 持ち出されたかが 確定していない 段階では、 この 見積もりが 最も 粗くなる - 支払い
その 。ものの リスク 相手が 制裁対象の 組織であれば、 支払いが 別の 法的 問題を 生む。 資金の 流れを 説明できるかと いう 問題も 残る
4番目は
払わないと決めた後にやること
方針を
- 接続の
遮断 /影響を受けた システムの ネットワーク接続を 停止し、 外部からの 不正アクセス経路を 遮断 - 下流の
防御 /主要な取引所・証券会社に 対し、 本サービス経由の アクセス遮断、 全 アクティブセッションの 強制切断、 不正取引の 緊急監視を 要請 - 利用者側の
対処依頼 /接続に使った PC・ スマートフォンの フルスキャン、 重要データの オフライン・ バックアップ、 アカウントの 見直し - 捜査機関/通信記録等の
証拠を 提出し、 刑事事件と しての 捜査を 要請 - 基盤の
作り直し /現行基盤は再開せず、 セキュリティアーキテクチャを 刷新。 代替サービスへの 移行者は 6か 月間無償 - 金銭面/不正取引の
実現損失を 補償 (市場変動・ 逸失利益・ 間接損害は 対象外)。 別枠で 利用顧客全員に 一律5,000円の 見舞金
並べると、「止める」
期限が切られるということ
二重脅迫には、
この
- 調査を
終わらせない 。何が 持ち出されたかを 把握する 前に 判断を 迫る ことで、 被害の 見積もりを 不可能に する - 社内の
合意形成を 。阻む 取締役会を 開き、 法務と 保険を 確認し、 捜査機関と 相談する —— これらを 数日で やらせる - 外部への
説明を 。先行させる 期限が 報道されれば、 顧客と 取引先からの 問い合わせが 先に 来る
だから、
- 遮断/期限とは
関係なく、 いますぐ できる - 下流への
連絡 /同上。GMOは 主要な 取引所・証券会社に アクセス遮断と セッション強制切断を 要請した - 利用者への
依頼 /同上。接続に 使った 端末の フルスキャン、 オフラインでの バックアップ、 アカウントの 見直し - 証拠保全/同上。
通信記録等を 捜査機関へ - 補償の
枠組み /被害の全容が 分からなくても、 対象範囲と 除外範囲は 先に 決められる
これらを
補償の線を、どこで引くか
金銭での
- 補償の
対象 /不正アクセスに起因すると 会社が 認めた 取引で 生じた実現損失(取引の 差損、 手数料等) - 補償の
対象外 /市場変動に よる 損失、 逸失利益、 間接損害 - 見舞金/利用中の
全顧客に、 金銭的被害の 有無に かかわらず一律5,000円。 補償とは 別枠 - 基盤の
扱い /現行基盤は再開せず、 セキュリティアーキテクチャを 刷新。 代替サービスへの 移行者は 6か 月間無償
線の
一方、
実務的な
平時に決めておけること
インシデントの
- 支払いの
可否を、 。平時に 方針と して 決めておく 決裁者、 相談先 (捜査機関・ 法務・保険)、 判断の 基準を 文書に しておく - バックアップの
復元を、 。実際に やってみる 「取れている」と 「戻せる」は 別。 戻すのに 何時間かかるかが 停止コストの 前提に なる - 下流に
連絡する 。先の リストを 作る GMOの 例で 効いたのは、 取引所・証券会社へ セッション切断を 要請できた こと。 連絡先と 要請内容を 事前に 持っているかで、 初動の 速さが 変わる - 何を
預かっているかの 。棚卸し 顧客が 自分で 保存した データは、 事業者側が 中身を 把握していない ことが 多い。 「把握していない」 こと自体を、 事故時の 説明に 含められるように しておく
この
誰が決めるのか
払う
関与する
- 技術部門/何が
起きたか、 どこまで 取られた 可能性が あるか、 復旧に どれだけかかるか。ただし 「可能性が ある」までしか 言えない - 経営/停止期間の
コスト、 顧客への 影響、 ブランドへの 影響。 支払いの 最終決裁 - 法務/支払いが
別の 法的 問題を 生まないか。 約款上の 補償義務の 範囲。 開示義務の 有無 - 広報/公表の
タイミングと 範囲。 確定していない 事実を どう 書くか - 保険/付保範囲、
免責、 事前の 承諾が 必要な 支出か どうか - 捜査機関/証拠保全の
要請、 同種事案の 情報。 ただし捜査の 内容は 共有されない
6者が
GMOの
技術部門の
- 影響が
及び得る 範囲と、 実際に 侵害が 確認された 範囲を 分けて 示す。 GMOも 26,739件を 「対象と なり得る サーバー数」とし、 不正アクセスや 情報取得が 確認された 件数ではないと 明示している - 「分からない」
ことを、 分からないまま 正確に 伝える。 推測を 確度の 表示なしに 混ぜない - 追加で
何時間 あれば、 どこまで 確定できるかを 示す。 決裁者が 「いま決めるか、 待つか」を 選べるように する
国に頼る、という選択肢
GMOは
この
- 根拠法/サイバー
対処能力強化法 (令和 7年法律第 42号)。 成立は 令和7年5月16日、 公布は 同年5月23日 - 2026年
10月 /官民連携の1日に 施行された もの 強化 (協議会の 設置、 資産の 届出、 インシデント報告) - アクセス・
無害化措置 /10月1日付のプレスは タイトルに 含めているが、 前日9月30日の 関係省庁会議資料では「来年秋より 施行」 と図示されている
つまり、
ただし、
実務的に
出典
- GMO
インターネットグループ /「お名前.com デスクトップクラウドサービスに 対する サイバー攻撃に ついて」第4報 (2026 年 10月 24日) ・第7報 (2026 年 10月 26日) /要求額約80億円、 攻撃者の 主張3点、 「要求には 応じません」との 方針、 遮断・下流への 要請・捜査機関への 提出・ 基盤刷新・ 補償と 見舞金 - piyolog
(2026 /お名前.com デスクトップクラウドへの年 10月 23日作成・ 24日更新) 不正アクセスに ついて まとめてみた /時系列、 利用者への 依頼事項、 補償の 範囲
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