グローバル

インフルエンサーは日米でどう違うか。評価のされ方と、市場構造の差

イーランサー・ジャパン株式会社

同じ「インフルエンサー」という言葉でも、アメリカと日本では指す対象も、社会的な扱いも異なります。この違いは個人の資質ではなく、市場の構造から生まれています。この記事では、両者の差がどこにあるのか、そしてその差が日本でどう変わりつつあるのかを整理します。

市場構造が違う

最も大きな違いは、誰が個人を支えているかです。

アメリカでは個人が直接プラットフォームや企業と契約する形が中心とされます。エージェントは付きますが、あくまで交渉の代理人です。一方、日本では事務所に所属する形が中心で、欧米に比べて独立して活動するクリエイターが少ないと指摘されます。

この差は収入の分配だけでなく、発言の自由度と責任の所在にも影響します。個人が直接契約する構造では、成果も炎上も個人に返ります。事務所を介する構造では、守られる代わりに動きが制約されます。

評価される軸が違う

アメリカでは、特定の分野の専門性で評価される経路が確立しています。財務、法務、フィットネス、育児といった領域で、実務経験を背景に発信する人が「その分野の人」として扱われます。肩書きは職業の延長線上にあります。

日本では、親しみやすさや人柄が支持の基盤になる比重が高いとされます。この違いは、企業がインフルエンサーに何を期待するかにも表れます。専門性を借りにいくのか、好感度を借りにいくのかで、起用の設計が変わります。

どちらが優れているという話ではありません。ただし「専門性で評価される軸」のほうが、年齢を重ねたときに続けやすいのは確かです。好感度は入れ替わりが速く、専門性は蓄積するためです。

企業側の使い方が違う

アメリカでは、インフルエンサーとの契約がマーケティング施策の一部として恒常的に予算化されていることが多いとされます。効果測定の指標も、認知から購買まで設計されます。

日本では、単発のキャンペーン単位で発注される比率が高いと指摘されます。ただし国内でもクリエイターを起用したマーケティングは拡大が続いているとされ、この差は縮まりつつあります。

発注側から見ると、単発と恒常では求める人物像が変わります。単発なら瞬間的な到達力、恒常なら継続性と信頼性です。

日本で起きつつある変化

変化の兆しは3つあります。

とくに1つ目は、本業を持ちながら発信する形が主流になりつつあることを意味します。専業インフルエンサーではなく、専門職としての実績を土台に発信する形です。

日本で始める人にとって何を意味するか

構造の違いは、そのまま戦略の違いになります。

アメリカ型の「専門性で立つ」経路は、日本ではまだ空いている領域が多く残っています。好感度で競う市場は飽和していますが、実務の解像度で語れる人は不足しています。

つまり、本業の経験がそのまま差別化要因になるということです。ゼロから知名度を作るより、すでに持っている専門性を発信可能な形に翻訳するほうが、現実的な経路になります。

プラットフォームの使われ方も違う

同じサービスでも、国によって使われ方が異なります。

アメリカでは職業上の発信と個人の発信が分かれている傾向があり、専門性を示す場と日常を共有する場が使い分けられます。日本では、その境界が緩やかで、同じ場所に両方が混ざることが多く見られます。

この違いは、フォロワーの期待にも影響します。専門的な発信を続けている人が私的な話題を出したときの反応は、両者で異なります。どこまでを公開範囲にするかを先に決めておくほうが、後から動きやすくなります。

日本で専門性を軸に始めるなら

アメリカ型の「専門性で立つ」経路を日本で取る場合、実務的な進め方があります。

専業である必要はありません。むしろ実務を続けながら発信している人のほうが、書けることが増え続けます。

参考文献
  1. The Business Research Company「Creator Economy Global Market Report」

本文中の数値は各調査時点のものです。調査主体により定義や推計方法が異なるため、出典を確認のうえご参照ください。

CONSULTATION

人材をお探しの企業さまへ

イーランサーでは、専任担当がご経歴と希望条件を整理したうえで案件をご提案し、条件面の調整もお手伝いしています。すぐに稼働できる状態でなくても、情報収集としてご相談いただけます。

ご登録いただいた情報が企業に公開されることはありません。氏名・連絡先を伏せたスキルシートを使用します。登録から案件のご紹介、契約手続きまで費用は一切かかりません。

相談する
案件をお探しの方 人材をお探しの方