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コロナ禍で未経験からエンジニアになった人は、今どうしているか

イーランサー・ジャパン株式会社

2020年から2022年にかけて、未経験からエンジニアを目指す人が大きく増えました。あれから数年が経ち、その層は3年目から5年目に差しかかっています。この記事では、当時なぜ入口が広がり、その後何が変わり、いまどこで差がついているのかを整理します。

なぜ、あのとき入口が広がったのか

2020年前後に未経験採用が拡大した背景には、複数の要因が重なっています。

第一に、需給の逼迫です。経済産業省の調査では、将来的にIT人材が大幅に不足するという推計が示され、育成前提の採用が広く行われました。

第二に、リモートワークの普及です。働く場所の制約が外れ、地方在住者や異業種からの転職が現実的になりました。

第三に、他業種の縮小です。飲食、観光、対面小売などが打撃を受け、職種転換を考える人が一時に増えました。

つまり、供給側と需要側の事情が同時に動いた特殊な時期だったと言えます。

その後、市場は即戦力志向に戻った

現在の採用市場は、当時とは前提が変わっています。企業が求めるのは「同じ経験を持つ人材」「即戦力」に寄っており、経験者の獲得競争が中心になっています。

未経験採用が消えたわけではありませんが、拡大期と比べれば落ち着き、ポテンシャル採用は第二新卒層など対象が絞られる傾向にあります。

この変化は「未経験で入った人が不要になった」という意味ではありません。当時入った層はすでに数年の実務経験を持っており、区分としては経験者側に移っています。問題は、その数年で何を積めたかです。

3〜5年目で差がついた場所

同じ時期に同じように入った人の間で、差が開いています。分かれ目は技術の習得速度ではなく、経験の中身にありました。

最も効いているのは2つ目です。面談で「その判断はなぜそうしたのか」に答えられるかどうかが、経験の深さを示す指標として機能しています。

いま取れる打ち手

当時入った層が、いまから状況を変えるためにできることがあります。

担当工程を意識的に広げる。設計や要件定義に関わる機会を、社内で取りにいく。転職より先に、いまの場所でできることが残っている場合が多くあります。

説明できる形に整理する。担当した範囲、判断の理由、結果。書き出すだけで、次の面談での伝わり方が変わります。

需要が続く領域に寄る。クラウド基盤、セキュリティ、データ、AIの実装。いずれも人手が足りない領域とされます。

基礎を埋める。ネットワーク、データベース、設計原則。未経験入社では飛ばされがちで、後から効いてくる部分です。

これから目指す人へ

入口が最も広かった時期は過ぎました。ただし人材が不足しているという構造自体は変わっていません。

現実的な道筋は3つです。いまの業界の知識を持ったままITに移る(業務理解は未経験者の弱点であり、そこを埋められる人は強い)。需要の大きい領域から入る(インフラや品質保証は入口として機能しやすいとされます)。社内異動を使う(すでに業務を知っている人の異動は、企業にとって採用より確実です)。

短期の講座を終えれば入れる、という時期ではありません。ただし、入ってからの数年で何を積むかで結果が変わることは、当時の層が示しています。

同じ入口から、違う場所へ

当時入った人の進み方は、いくつかの型に分かれています。

そのまま同じ現場で深めた人は、業務知識と信頼を積み上げ、上流の議論に加わるようになっています。

数年で移った人は、最初の現場で基礎を作り、次の環境で担当範囲を広げています。移る判断が早すぎると経験が浅くなり、遅すぎると選択肢が狭くなるため、時期の見極めが効きます。

領域を変えた人もいます。開発からインフラ、品質保証からデータ。一度エンジニアとして働いた経験があれば、領域の変更は未経験からの転職よりずっと容易です。

共通しているのは、いずれも最初の数年を無駄にしていないことです。

受け入れる企業側の視点

育成前提で採用する場合、成果を出している企業には共通点があります。

未経験採用がうまくいくかどうかは、本人の資質より受け入れ側の設計で決まる面が大きいと言えます。

参考文献
  1. 経済産業省「IT人材需給に関する調査」
  2. 総務省「令和4年就業構造基本調査」

本文中の数値は各調査時点のものです。調査主体により定義や推計方法が異なるため、出典を確認のうえご参照ください。

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